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スキップフロアが使われる理由をご存知ですか?

もっとも大きな動機は、壁を使わないでゾーニング(間取り)ができることです。スキップフロア特有の空間が作られるために、「段差」や「吹き抜け」を用いることで、空間が劇的に変化すると言っても良いと思います。しかし、「段差」や「吹き抜け」は、「空調の効きが良くない」「段差があると転びやすい」などの効率性や利便性のような定量的な評価から考られと、マイナスでしかないと考えられることも少なくありません。にもかかわらず、暮らしの中に吹き抜けやスキップフロアなどの建築作法が選ばれるのは、どこかにそれを豊かただと思う定性的な判断からくるのだろうと思います。スキップフロアによる壁を使わないゾーニングについて、実例から考えてみたいと思います。

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T HOUSE

[case1]

シーソー型

T HOUSEは、床が半階分ズレた高さに配置され、それらが遊具のシーソーのように対岸に向かい合うスキップフロア形式となっており、それらが吹抜けを介して階段で繋がる構成になっています。吹き抜けがあることで空間を大きく感じるだけでなく、それぞれの部屋が孤立せず、どの部屋からも隣の部屋や向かい合う部屋の様子を感じられるようになっています。

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Y HOUSE

[case2:Y HOUSE]

傾斜地の敷地に合わせた段々型

Y HOUSEでは、敷地の傾斜に対応して段々状に高さの違う床を配置し、その段差を利用して棚として物を収納したり並べたり、あるいは、腰掛けとして座ったりできるような寸法しています。段差を利用した腰掛けスペースが窓辺にあり、緑溢れる景色の脇で本を読んだり休んだりできるような居場所になっています。

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CmSoHo

[case3:CmSoHo]

別の用途をつなげる

case3:CmSoHoは私の自宅兼事務所です。仕事をする事務所スペースと生活する住宅スペースを切り分けつつ、一つの一体感を作りたいという思いがあったために、スキップフロアを採用しました。異なる2つの用途の空間を床や壁で文節するのではなく、床の段差を作りながら、それぞれが緩やかにつながり、一つの一体感のある空間となるように工夫しました。